もうすぐ ITIL 4 が出るらしいが、知識体系の整理のために書き出す。
これからやっていきたいことのためにITSMのポイントの把握も再確認しておきたいと思い。
base reference
- ITIL®V3ファンデーション[日本語]
- Van Haren Publishing発行, ISBN:
978-90-8753-061-7
※販売終了
- Van Haren Publishing発行, ISBN:
サービス・ライフサイクル
次のことについて洞察を提供する組織モデル
- サービスマネジメントの構造
- さまざまなライフサイクル要素の関係
- ある要素が変更された場合に、ほかの要素およびライフサイクル・システム全体に及ぶインパクト
Figure(1) : サービス・ライフサイクル
サービスストラテジ (SS)
SS 目標
- 戦略的達成目標の定義
- 成長の機会の方向性の決定
- 投資の優先度の設定
- 成果の定義、有効性の把握
- 戦略的資産の創出
- 競争相手の識別
- 結出したパフォーマンス提供による競争での優勢
- 現在および将来の競争における優位を確実にする計画の策定
SS 活動
市場の定義
- 顧客に対する理解
- 機会に対する理解
サービスの分類と視覚化
Figure(2) : サービス原型と顧客資産
U = 有用性(Utility) A = 資産(Asset)
提供内容の開発
- サービス・ポートフォリオ
- サービス・パイプライン
- サービス・カタログ
戦略的資産の開発
Figure(3) : 戦略的資産と閉ループ・コントロール・システムとしてのサービスマネジメント
実行の準備
- 重要成功要因(CSF : Critical Success Factor)の定義
- 事業の可能性の調査
- 顧客のニーズとの同期
- 拡大と成長
- 既存契約の延長
- 要求の増加
- 補完的サービスによる拡大
- 重要成功要因(CSF : Critical Success Factor)の定義
SS 手法・技法・ツール
- サービスの自動化
- (そのために) サービスの分析と計測
- サービス・インターフェース
- サービスと技術の組み合わせ
- 技術なし型:ex) コンサルティング・サービス
- 技術支援型:ex) 顧客が搭乗手続きを行うための端末を使用する空港の担当者
- 技術促進型:(顧客とプロバイダの両者が同一の技術にアクセスできる)
- 技術媒介型:ex) サービスデスクを介して情報を受け取る顧客
- 技術生成型:ex) 現金自動預払機(ATM):セルフサービス
- サービスと技術の組み合わせ
- サービス戦略のツール
- シミュレーション
- 分析モデル化
- 投資利益率
- ビジネス・ケース
- プログラム実施前ROI
- ふるい分けによる決定(正味現在価値:NPV (Net Present Value) )*
- 選好的決定(内部利益率:IRR (Internal Rate of Return) )
- プログラム実施後ROI
- サービス提供モデルと分析
- マネージド・サービス
- シェアード・サービス
- ユーティリティベースのサービス
- オンショア・オフショア・ニアショア
- サービス供給コスト分析
サービスデザイン (SD)
SD 目標
- 事業達成目標に貢献する
- 可能な場合、時間短縮とコスト削減に貢献する
- リスクを最小化または予防する
- 現在および将来の市場ニーズへの対応に貢献する
- ITサービスの有効性と効率性をアセスメントし、改善する
- ITサービスに関する方針と標準の策定を支援する
- ITサービスの品質に貢献する
SD 活動
- 要件の策定
- 要件の種類
- 機能要件
- 管理上および運用上の要件(非機能要件)
- ユーザビリティ要件
- 要件の種類
- データと情報の管理
- アプリケーション管理
SD 手法・技法・ツール
- 技術に関する考慮事項
- 設計プロセスの高速化
- 標準への準拠
- プロトタイプとモデルの開発
- さまざまざシナリオ(what if)の考慮
- サービス・ライフサイクル各段階・全段階の支援
- サービス・マネジメントのツール評価に関する考慮事項
- データ構造、データ処理、データ統合
- 国際的な標準への準拠
- 導入・利用・データ共有における柔軟性
- サービスレベルのモニタリングのサポート
サービストランジション (ST)
ST 目標
- 最終目標
- 事業(顧客)の変更プロセスを支援する
- 新規または変更されたサービスのパフォーマンスの差異および既知のエラーを削減する
- サービスがサービス仕様の要件を確実に満たすようにする
- 達成目標
ST 活動
- 移行計画の立案およびサポート
- 変更管理
- 変更の計画立案と管理
- リリースの計画立案
- 変更の許可
- 復旧計画の策定
- インパクト・アセスメント
- コニュニケーション・報告・継続的改善
- サービス資産管理および構成管理(SACM:Service Asset and Configuration Management)
- 管理と計画立案
- 構成識別
- 構成管理(コントロール)
- ステータスの説明と報告
- 検証と監査
- リリース管理および展開管理
- 計画立案
- 構築、テスト、展開の準備
- 構築とテスト
- サービスのテストとパイロット
- 展開の計画立案と準備
- 移転、展開、または廃止
- 展開の検証
- 初期のサポート(ELS:Early Life Support)
- レビューとクローズ
- サービスの妥当性確認およびテスト
- 妥当性確認およびテストの管理
- テストの計画立案と設計
- テスト計画とテスト設計の検証
- テスト環境の準備
- テストの実施
- 終了基準とレポートの評価
- クリーンアップとクローズ
- 評価
- 評価の計画立案
- 予測されたパフォーマンスの評価
- 実際のパフォーマンスの評価
- リスク管理
- ナレッジ管理
- ナレッジ管理の戦略
- ナレッジの継承
- データと情報の管理
- SKMS(Service Knowledge Manamement System)の使用
ST 手法・技法・ツール
- ITサービスマネジメントシステム
- 各種のITSM技術とツール
- サービス・ナレッジ管理ツール
- コラボレーション・ツール、コンテンツ管理システム、ワークフロー・ツール
- データ・マイニング、データ抽出、データ変換のためのツール
- 測定と報告のためのツール
- テスト(管理)ツール
- 公開ツール
- リリースと展開の技術
- 変更管理・構成管理・リリース管理で用いる特殊ツール
- 構成管理
- バージョン・コントロールのツール
- 文書管理システム
- 設計ツール
- 配布ツールとインストールツール
- 構築ツールと展開ツール
サービスオペレーション (SO)
SO 目標
- 指定された合意レベルで、事業のユーザと顧客にサービスを提供し管理するために必要な活動とプロセスを調整し、実現すること
SO 活動
- イベント管理
- イベントの発生・通知・検出・フィルタリング
- イベントの重要度付け(分類)・相関付け
- 対応の選択
- 処置のアセスメント
- イベントのクローズ
- インシデント管理
- 識別 -> 記録/ログ -> カテゴリ化
- 優先度付け -> 初期診断 -> エスカレーション
- 調査と診断 -> 解決と回復
- クローズ
- 問題管理
- 検出 -> 記録 ->カテゴリ化
- 優先度付け -> 調査と診断 -> ワークアラウンドの判断
- 既知のエラーの識別
- 解決策の発見
- クローズ
- 重要な問題のレビュー
- 開発環境における間違い
- アクセス管理
- アクセスの要求 -> 検証
- 権限の付与
- IDステータスのモニタリング
- アクセスの記録と追跡
- 権限の削除または制限
- IT運用
- コンソール管理/運用統制
- ジョブ・スケジューリング
- バックアップとリストア
- その他の運用上の活動
- サーバ管理とサーバのサポート
- オペレーティングシステムのサポート
- すべての構成アイテムのライセンス管理
- 3次サポート
- 調達の助言
- システムのセキュリティ
- 仮想サーバの定義と管理
- キャパシティとパフォーマンス
- ネットワーク管理
- 保存とアーカイブ
- データベース管理作業
- ディレクトリ・サービス管理
- デスクトップ・サポート
- ミドルウェア管理
- インターネット/ウェブ管理
- 施設管理とデータセンタ管理
- 情報セキュリティ管理とサービスオペレーション
- 監視と報告
- 技術支援
- 運用上のセキュリティ管理
- 審査と調査
- トレーニングと意識付け
- 運用活動の改善
- 手動タスクの自動化
- 一時的な活動のレビュー、または活動のレビュー
- 運用監査
- インシデント管理と問題管理の活用
- コミュニケーション、教育とトレーニング
- サーバ管理とサーバのサポート
SO 手法・技法・ツール
- 統合されたITサービスマネジメント技術(またはツールセット)
- セルフヘルプ(ウェブ・インターフェースによるFAQなど)
- ワークフローやプロセス管理エンジン
- 統合された構成管理システム
- 検出/展開/使用許諾に関する技術
- リモート・コントロール
- 診断ユーティリティ
- レポート作成機能
- ダッシュボード
- ビジネス・サービスマネジメントとの統合
継続的サービス改善 (CSI)
CSI 活動
- 点検
- 報告
- ライフサイクルの全段階について改善を提案する
- 既存の最終目標の妥当性を検討する
- 改善
- サービスの品質、効率性、有効性、および顧客満足度を向上する活動を導入する
- 改善活動に適切な品質管理方法を使用する
CSI手法・技法・ツール
- 導入のレビュー
- アセスメント
- レベル
- プロセスのみ
- 人材、プロセス、技術
- 包括アセスメント
- 段階
- 計画立案段階
- 導入段階(実施)
- 測定段階(点検)
- レベル
- ベンチマーク
- バランス・スコアカード
- ギャップ分析
- SWOT分析
- 強み(Strength)、弱み(Weakness)、機会(Opportunity)、脅威(Threat) に注目
- Rummler-Brache スイムレーン図
- ツール
- ITサービスマネジメント・スイート
- イベント管理
- システム管理とネットワーク管理
- インシデント解決と問題解決の自動化
- サービス要求と履行(サービス・カタログとワークフロー)
- パフォーマンス管理
- アプリケーションとサービスのパフォーマンス・モニタリング
- 統計分析ツール
- ソフトウェア・バージョン・コントロール/ソフトウェア構成管理
- ソフトウェア・テスト管理
- セキュリティ管理
- プロジェクト管理とポートフォリオ管理
- 財務管理
- ビジネス・インテリジェンス/報告